新年明けましておめでとうございます。
2022年、今年は寅年でございます。
さて、寅といえば今年始めにご紹介するこのゲーム。
その名も
「SPICY:スパイシー」。
ピリリと辛いその刺激に、きっとやみつきになること間違いなし。
ちょっと足を止めて遊んで行ってみてはいかがですか。
え、チャレンジ?それは寅じゃなくて猫だって?
なかなかに鋭い指摘ですな。
SPICYってどんなゲーム?
スパイシーは1ゲームが15分ほどで決着するスピーディさが取り柄のカードゲームだ。
自分の手番でできることは6枚ある手札から1枚を裏向きにして場に出すだけ。それだけだ。そうして最終的に手札をなくせば大量得点が入るゲームなのだが、それだけ聞くとなんとも味気ないつまらないゲームだと思うことだろう。それは私の説明が絶望的に下手くそであるからに他ならないのだが、この手札を出す時のミソが2つ。出すカードが裏向きであること、そして出す時に、自身の出したカードを叫ばなければならないということだ。
ここでカードの種類について説明しておく。カードには数字と3種のスパイスが描かれている。数字は1-10、スパイスはこしょう、わさび、チリの3つだ。
- 数字は1から10
- スパイスはワサビ、チリ、コショウの3つ
- 特殊カードとして数字ワイルド、スパイスワイルドが存在する
そして、出す時の絶対的なルールが2つ。数字はどんどん大きくならなければならない、一度出されたスパイスに合わせなければならない、だ。
- 数字は大きくなっていく(1→4→9といったように)
- 一度出されたスパイスが基準(最初にチリを宣言されたら場が流れるまでずっとチリ)
つまり、カードを出す時は数字とスパイスをセットで叫ばなければならない。
「チリの4!」
「こしょうの6!」
「わさびの9!」
といったように。
ちょっとはゲームらしくなってきたが、まだスパイスと数字を叫びながらカードを出す君は変な人に映るだろう。そこで、なぜ叫ぶカードを裏側にしなければならないのかを考えよう。
ゲームの勝利条件は手札をなくして得点を得ることだ。ゲームに勝ちたい君たちのことだからもう察しはついていると思うが、その通り。叫ぶ数字とスパイスは何も正直である必要はない。嘘をついて早く手札を減らせば良いのだ。
もちろん、そんな簡単に嘘を通してしまっては何も面白くはない。叫ばなかった人は嘘を見破るチャレンジ権が等しく与えられている。嘘だと思うのならば、誰であろうとその権利を振りかざし、その罪を暴くのだ。しかし、嘘を暴くのにもルールがある。
暴けるのは、数字かスパイスか、どちらかだけだ。
「チリの8!!」
「「嘘だ!!そのカードは「チリ」じゃない!!」」
もし指摘したものが当たっていた場合は、たとえ指摘しなかった方が嘘であったとしても、罰することはできない。うまく逃げられてしまったというわけだ。
この選択ブラフがゲームにスパイスを与え、より刺激的なものにしてくれる。
そして最後に得点方法を改めて整理しておく。手札をなくせば大量得点が入るといったが、正確には10点。このほかにも、チャレンジで嘘を見破った場合、チャレンジされて嘘を見破られなかった場合にも場に出されたカードがそのまま得点になる。こうすることで、チャレンジをするメリットが出るというわけだ。
スピーディな展開がクセになる辛くて辛い戦い。
説明を聞くと、「UNOとトランプゲームのダウトを掛け合わせたようなゲーム」という印象なのだが、ブラフ要素が数字とスパイスの2種になっていること、嘘を見破った時に場のカードが得点になることなど、独自の要素がうまく機能しており、とても遊びやすい。
さらに、数字とスパイスを叫びながら手札を出すという行為が楽しく、まさにパーティゲームの王道を行くゲームと言えよう。プレイ時間も短いため、多くの人に気軽に勧めやすいのもいい。カードを出すことに白熱し、スピード感が出てきたところで嘘が見破られたりすると、ワッと盛り上がるところも非常に良くできているゲームだと感じた。
そのような部分からリプレイ性が高いことはもちろんこと、クセのある絵柄にビッカビカの金色が派手で、持っていたくなるアートワークも素敵である。小箱でどこへでも持ち込めるサイズのため、気になる方はぜひプレイしてみることをお勧めする作品である。
ゲームプレイ
- 1ゲーム15分で決着
- 手番ではカードを1枚出していくだけ
- 高らかに数字とスパイスを叫べ!
- 嘘をついて手札をなくそう
魅力
- スピードわいわい、これぞパーティゲーム
- 嘘をつくのも、指摘するのも楽しい
- 金色ビカビカでクセのあるカード
- モード追加でさらにゲームにスパイスを
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