これは誰も知らないピノキオのお話。
嘘をつくことに慣れてしまったピノキオは、いつしか人を騙して楽しむようになっていました。
怒った女神はピノキオに残酷な罰を与えます。
“周りに嘘つきがいるだけでピノキオの鼻が伸びてしまう…”
これは人間の誰かと仲直りの握手ができるまで続くのでした。
こんにちは、ひかふれです。
ゼペット爺さんとピノキオを飲み込んだサメとは、私のことです。
あの時は本当にすいませんでした。
本日紹介するのは
「ピノキオの鼻」
というボードゲーム。
- ピノキオの鼻とは?
- ピノキオの鼻の魅力について
- 拡張版「GRAGRA」について
- こんな人におすすめ
ではいきましょう。
ピノキオの鼻とは
- 製品名:ピノキオの鼻
- メカニズム:ブラフ・レース・バッティング
- プレイ人数:2〜4人
- プレイ時間:10〜20分
- 対象年齢:14歳以上(奇数偶数が色分けされてあるため、実際は小さなお子さんでも可)
- 複雑性:低
- ゲームデザイン:Graphic335
- 発売時期:2021年
- キャッチコピー:騙す方も騙される方も、嘘まみれのブラフレース
ゲームの流れ
プレイヤーは1アクションずつ交代で行い、誰かがゴールするまで続くラウンド制のゲームです。
ラウンドは、
- 鼻コマフェイズ
- 宣言フェイズ
- 判定フェイズ
に分かれます。
鼻コマフェイズ
プレイヤーは手元に1-6の数字が書かれた「鼻コマ」と、ピノキオの絵が書かれた「ピノキオコマ」の7つを持っています。
この7つのコマを裏向きにしてうわーっと混ぜ混ぜします。
その中から3つを選んだら、こっそりと確認しましょう。
ふむ、今回のラウンドで使うのはこの3つのコマになるわけです。
残りの4つは使わないのですが、そのうち1つを隣の人に渡しましょう。
渡された人はコマを確認できるのですが、ここがポイント。
このコマが、じわじわと効いてくるのです…!
宣言フェイズ
さあ、ゲームが始まります!
コオロギさんを持っているプレイヤーは高らかに「奇数」or「偶数」を宣言しましょう!
ア○ギ「俺はっ…!今回は、丁だっっっ…!」ざわざわ…
…コオロギさんだからね、間違えないでね。
その後、数字を宣言しながら3つある手元のコマのうちの1つをピノキオの鼻に乗せます。
判定フェイズ
さて、果たして今のプレイヤーの宣言は真実だったのか?
それとも、嘘だったのか?
手元の判定コマを使い、宣言プレイヤー以外の人たちは一斉に判定をしましょう。
嘘を見破った場合、見破られた場合、真実を嘘呼ばわりした場合によって受ける結果が変わってきます。
結果によって、プレイヤーたちはコマを進めたり、後退したりします。
ここまでが1ラウンド。
誰かがゴールするまでラウンドを繰り返します。
魅力1:ずっといじっていたくなる可愛いコマとアート
緑と紫のカラフルな箱絵は、毒々しさを孕みながらも派手で目立ちますね!
思わず手に取ってしまう魅力があります。
蓋を開けると、まず感じるのは印刷物のいい匂い笑
新品のボードゲームを開ける時、好きな瞬間の1つです。
そして見てください、このコロッとした可愛いコマたちを!
インディーズのゲームとは思えない、非常にクオリティの高いコマです。
鼻コマの裏側の模様なんか、細かい作りでずっと手に持っていたくなります。
私のお気に入りは、なんといっても「コオロギコマ」。
スタートプレイヤーを表すコマなのですが、離したくないっっ!
さらに、ボードはピノキオの顔を中心として1枚の絵のようになっています。
完成度が高い!!
非常に綺麗な盤面にウットリ。
魅力2:シンプルだけどドキドキ!鼻を伸ばせー!!
このゲーム、要は「ダイスの代わりに嘘をつく双六」です。
6進みたいなら、6って宣言するんです!!
我が物顔で、当然のように。
それで、次の手番も6って言うんです。
あれ?さっき6って言ったよね?じゃあ嘘?でもさっきが嘘かも…。
でもでも、3ラウンド目だから、コマが混ざって6を複数持ってる可能性もあるし…。
…うわああああ!!!
宣言を真実か嘘か判定するだけのシンプルさが、逆に深い読み合いを生むこともあります。
そして対象年齢が14歳以上!!
ほほう、結構な騙し合いになる…と?
でも正直シンプルな部類だと思うけど…
と思っていたら隣で一言。
「ちっちゃい子に、嘘なんかついてほしくないからだろ?」
納得の対象年齢です。
魅力3:あれも嘘、これも嘘…。嘘まみれの世界に救いはあるのか?
ほぼ確実に嘘をつかなければいけない本作。
嘘の判定をもらわない限り、鼻コマは公開されないまま積まれていくため、幾重にも嘘を重ねることができます。
まさに多重ブラフ。
そう考えると、あの鼻コマのタワーは嘘の塊のようなものですね。
しかし、嘘を見抜く方法というのが実は存在するんです!
そう、ラウンド最初に他人に渡すコマ。
この数字を隣の人が宣言しようものなら…。
ドヤ顔で嘘のコマを叩きつけてやりましょう!
ひかふれは、その時の「確実に嘘をついている人の顔」を眺めるのがとても好きです笑
どんな人にオススメ?
- 言わずもがな、ピノキオが好きな人
- 可愛いコマを愛でたい人
- 短時間でできるパーティゲームが好きな人
- 嘘をつくのに抵抗感がない人
- 嘘をつく時動揺しちゃう人
プレイ時間も短いため、コロコロ回せて非常に使い勝手のよい作品です。
嘘をつくのが得意でも、下手でも楽しめるのが嬉しいです。
あと、こういったゲームはわりと性格がでるらしく…。
ひかふれは「どうでもいい時に嘘ついて、勝利が固くなったら本当のことを言う」らしいです笑
よく見られているなぁ…。
拡張版「GRAGRA」
また、このゲームには2人専用拡張「GRAGRA」があります。
基本情報
- プレイ人数:2人
- プレイ時間:5-15分
- 対象年齢:6歳以上
ゲームの流れ
双六の要素がなくなり、代わりにピノキオの涙を集める、もしくは鼻タワーを崩させることを目的にします。
基本と同じく、ラウンド制でフェイズも同じように「鼻コマ→宣言→判定」と移っていきます。
違うのは、「1-6の数字とピノキオコマ」の7つの鼻コマを2人で使うこと。
鼻コマフェイズでは、7つの鼻コマのうちお互いに3つずつをランダムで選び、そのうち1つを表向きにして捨てます。
ふむふむ、ここで7つの鼻コマのうち、3つは数字がわかることになりますね!
そして拡張ボードに2つのコマを「1つは表向きに、もう1つは裏向きに」配置します。
ほほう!ということは、ここでさらに2つの数字が見えるので、7つのうち5つはすでに数字がわかっていることになります。
わからないのは相手が裏向きにしている1つと、最初に選ばれなかった1つのみ…。
宣言フェイズでは、場に裏返しで出された2つのコマの合計を予想します。
予想した数字に、可愛いコオロギさんマーカーをちょこんと配置。
もう一人のプレイヤーは、その数字が「本当なのか、嘘なのか、そしてさらに数字を進めるか」の3択を選びます。
数字を進めた場合のみ、手番が入れ替わり再び3択を選びます。
判定フェイズでは、すべての鼻コマをオープンし数字の合計を求めます。
無事、予想数字を当てたもしくは嘘を見破った場合、涙トークンを獲得します。
残念ながら失敗してしまった場合は、涙トークンを返したのち、なんと鼻コマをさらに積まなくてはなりません!
こうして、涙トークンを3個集めるか、鼻タワーが崩れてしまうまでゲームは続きます。
こちらの拡張、基本ゲームよりも頭を使う!!
ある程度は数字が絞れるので、読むべきは相手の心理!!
「負けた時に積む鼻コマ=裏向きに配置していた鼻コマ」です。
もし、相手が消極的なら裏向きの数字は小さい…?
でも、表向きのコマも小さい数字だし、ブラフを誘ってる…?
答えは相手しか知らないので悩ましい!!!
オープンした時に当たっていた時のしたり顔と、外した時のうわー!!感がパーティ感があって好きです笑
あと、失敗した時に鼻コマタワーを積んでいくのが、バランスゲーム要素を含んでいて単純に楽しいです!
まとめ
いかがでしたか。
私たちが想像するピノキオとは違った、嘘をつくことに楽しさを覚えてしまったピノキオ。
このボードゲームでは、そんなピノキオを毒々しく、でもなぜかすごくキャッチーで目を引くデザインで昇華させています。
なにより、嘘をつく=ピノキオの鼻が伸びるのを、鼻コマで表現しているのは秀逸だと感じます。
When you wish upon a star, makes no difference who you are
星に願いをかける時、あなたが誰であるかなんて関係ない
Anything your heart desires will come to you
心を込めて望むなら願いはきっと叶うでしょう
そう、それが嘘でも、星に願いをかけるならきっと。
以上、「ピノキオの鼻」の紹介でした。
ではまた!
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